曾祖母にクラシックホースを持つ、競馬の母国の一流母系
2歳12月に競走馬デビューした母ネイチャーガイドは、3歳9月までに計9走しましたが、結局、未勝利のままで現役生活を終えました。最高着順は3着が2回。先行力は、それなりのものがありながら、ゴール前での一踏ん張りが足りないというのが、母ネイチャーガイドの特徴でした。繁殖牝馬としては、2008年に初仔となる父ロージズインメイの牡駒を出産。そして、2009年に誕生した第2仔が、父に話題の新進気鋭種牡馬ゼンノロブロイを得た牡駒、ネイチャーガイド09ということになります。実力を発揮し切れなかった、母の現役時代のリベンジを果たすためにも、ネイチャーガイド09には、幅広い距離をこなす、スケールの大きなスピードタイプへの成長が期待されています。母系は、競馬発祥の地イギリスで発展した名門。曾祖母ウォータールーは、英1000ギニーを制したクラシックホースで、その一族から、G1エクリプスSを勝ち、種牡馬入りを果たしたインヴァイランメントフレンド、南米チリのG2馬ヴァノイズなどの強豪が登場してきています。また、繁殖牝馬として日本へ輸入された祖母ホワイトウォーターレディの産駒には、G3東京新聞杯2着のリキッドノーツ、芝短距離戦で4勝を記録したパンドラロードなどがいます。確実性と大物感を兼備した母系を持つネイチャーガイド09。競走馬として大輪の花を咲かせるベースは整っているのです。
(管理調教師のコメント)
―― 馬体の印象はいかがですか?
バランスが取れていて、かっこいい馬だな、というのが第一印象ですね。私は、獣医師でもあるので、まず悪い部分にどうしても目がいってしまうんですが、現時点ではまとまっていで、欠点らしい欠点が見当たらないんです。首差しから肩も大きくて、繋ぎの角度も長さもいいですしね。DVDの映像をご覧になった方は、毛ヅヤがひと息で「あれ?」と思われたかもしれません。あのときは、昼夜放牧をやっていた関係もあって、皮膚の状態があまり良くなかったんですよね。カタログの写真を見ていただければわかるように、本来は毛ヅヤもいいですし、素晴らしく見栄えがする馬なんですよ。
―― 気性はどうですか?
真面目ですね。牧場に馬を見にいっても、スタッフの方を手こづらせることもなく、しっかり歩けてましたしね。芯がしっかりしていると思います。
―― 血統的にも縁がありますね。
そうなんです。お父さんのゼンノロブロイは、私が藤澤和厩舎で助手をやっていた頃に携わった馬ですし、今年はその産駒でオークスを勝たせていただきましたしね。ですから、気合も入ります。
―― デビュー時期は、どのあたりになりそうですか?
成長曲線を見極めるのがいちばん大事ですからね。牧場のスタッフの方ともよく相談して、しっかり見ていきたいと思います。でも、馬を見ている限りでは、そこまで遅くならないように思いますよ。早生まれですしね。ただ、ロブロイ自身が3歳2月、サンテミリオンも年明けのデビューで、クラシックに間に合っているわけですから、少しぐらい遅くなったとしても、まったく心配はいらないと思っています。
―― では最後に、目標をお聞かせください。
エルコンドルパサーの肌にゼンノロブロイですから、まず芝の王道の距離を目指すことになるでしょうね。この貴重な血統が何とか開花してくれるように、頑張ります。
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